爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「ACTION 日本崩壊 五つの難問を徹底追跡する」日本テレビ報道局

2008年当時に製作されていた日本テレビのACTIONという番組で取り上げていた5つのテーマをまとめたものです。
それらは、食品の偽装表示問題、医師減少による医療崩壊、教育現場の混乱、リサイクルの崩壊、幼女連続殺人事件です。
食品偽装表示は当時の大問題として頻繁に報道されました。産地偽装や原料偽装など数多くの事例がありましたが、国民のブランド嗜好と食品業者のモラル低下(もともと低かった?)とが相俟って多発しました。
その後も時々噴出してくるようです。最近も食材名を変えて出したと言うのが有名レストランで多発しました。仕方ない点もありますが、まあ情けない事態でしょう。私のとっている対策は「似たような品物が並んでいたら、その中で一番安いものを買う」です。特にまずいのは○○産というだけで高い値段がついているものを選ぶことです。

医師も教師も定員が減らされる中で仕事ばかりが増え、大変な状況になっているようです。元をたどれば財政が厳しくなってきて人員に余裕が持てなくなったということから始まるのでしょうか。

プラスチックや家電のリサイクルも、リサイクル料金を取りながら、また国費からの給付を受けながら無断廃棄をしたり輸出をしたりと言う違法行為が横行していることに問題があります。形だけを整えるのに一所懸命の官僚が最大の原因でしょう。官僚の勝手を抑えようとした民主党政権はつぶれてしまい、またもとの木阿弥の自民党政権に戻りましたが、この辺の対処はできているのでしょうか。うわべだけ取り繕って中味なしの政権に見えます。

栃木・群馬の幼女誘拐殺人事件ではDNA鑑定をめぐる冤罪事件となってしまい、最近も報道されましたが、冤罪に問われた人の無実を晴らすのは当然ですがそのために真犯人捜索を打ち切られてしまった被害者遺族が一番気の毒です。
そのようないい加減な捜査で済ませてしまった警察や検察の責任は問われず、いつまでもぐだぐだと再審反対と言い続けるのも司法官僚の問題点でしょう。

日本崩壊という題材は妥当かどうかは分かりませんが、そもそも昔から引き続き社会に内蔵していた問題点が明らかになっただけのように見えます。形だけ整える官僚制に根源があるように見えます。