熊本日日新聞に掲載されていた記事ですが、「令和の令」の字の三画目の横棒を点で書くと役所で書き直しさせられるという話があります。
これと同様に、「鈴木」の「鈴」の字のつくりの部分の「令」も直させられることがあるとか。
この「令」の字が含まれた漢字も多数ありますが、これも同様ですべて「マの上に点」と書くと「俗字」と見なされて書き直しとなるとか。
言うまでもなく、現在の印刷用の字体というものは多くの筆書体の中から選ばれただけのものであり、それにすべて統一しなければならないというものではないはずです。
さて、このようなおかしな役所対応もありますが、ここで思い起こされるのが「戸籍の名前の漢字にフリガナ」という問題です。
これもあくまでも戸籍データのIT化の都合で行われるものですが、どうやらすべての戸籍に読み仮名を登録させるということになるようです。
最近の子どもの名付けで漢字の読み方の原則をまったく無視しているものが横行しており、おかしな状況になっていますが、これらを役所ではどう扱うのか。
上記のように漢字の点を横に延ばすのか斜めに打つのかでも文句をつける対応をしていますが、読み方でもそういったことをするのかどうか。
例えば、何度も例示していますが、漢字の訓読みの一部だけをとって名付けに使うようなことは訓読みという、「漢字の意味を表す」読み方の原則からは全く外れていますが、そういった読み方を役所の窓口担当者は許すのか。
もちろん、役所の勝手で受けるとか断るとかいったことがされても困ります。
とはいえ、かなりの混乱が予想されます。
マイナカード混乱のひどさをみてもそれ以上になりかねないのですが、これも「自治体担当者の問題」と責任転嫁をするのが政府でしょう。
IT化だけの問題と考えず、日本語そのものの問題と考えてほしいものです。