「おいしい健康」というサイトで科学ライターで食品関係の記事が多い松永和紀さんが「食中毒防止」について書かれています。
食中毒防止でもっとも効果があるのは、最近は誰でも気を付けているでしょうが「手洗い」だということです。
「食の安全」というと残留農薬や添加物というものに関心が向きがちですが、実際にはほとんどの食品の脅威は細菌やウイルスによる「食中毒」です。
2020年に食中毒患者が1万4000人発生しました。
しかし、届出をしない患者はこれよりはるかに多いはずですから、実際には年間数百万人が下痢や嘔吐などに苦しんでいることになります。
食中毒防止の三原則ということは良く言われることで「付けない」「増やさない」「やっつける」と言うことです。
しかし、もっとも重要なことが「手洗い」です。
専門家によれば手洗いを徹底することで食中毒の5割以上が防げるかもと言うことです。
ただし、「正しい手洗い」が必要であり、コロナ対策で言われているよりさらに徹底的な手洗いをする必要があります。
記事中には冷凍野菜製造工場の例が写真と共に掲載されていますが、かなり厳重な手順管理がされているようです。
さらに注意すべき点も挙げてあります。
「テイクアウト、弁当に注意」
自作の弁当はかなり危険性が高いものです。
プロの食品工場で作られたものと比べるとはるかに微生物汚染が多いものですから、増殖する温度と時間によればあっという間に危険状態に入ります。
テイクアウトはコロナ禍で困窮した飲食店が盛んに実施していますが、持ち帰り食の製造に慣れていない飲食店では往々にして不十分な衛生対策しかできない場合があるようです。
なお、自家製の冷凍食を弁当に入れておけば細菌の増殖対策になると思っている人も多いようですが、それはかえって危険なようです。
また、抗菌シートなどもありますが、これも過信はできないようです。
手洗いの徹底ということが言われていますが、昨年はノロウイルスの感染者がかなり減ったそうです。
これももしかしたら手洗い効果だったかもしれないとのことです。
「食中毒注意」が梅雨時になり言われるようになっています。
気を付けたいものです。