お二人とも韓国への駐在経験が長い記者で、しかも韓国語にも通じているということで韓国および韓国人についての知識も深いようです。
そのためか、どうやら「韓国が非常に嫌い」であるようで、その点について様々な例をあげ批判しています。
それも仕方ないことかもしれません。
記憶にありましたが、加藤さんは産経新聞ソウル支局長であった時に、セウォル号事故の時の朴大統領の行動について書いたということで裁判にかけられその間出国停止となった人です。
また、室谷さんも時事通信社のソウル特派員だった当時、国外強制退去処分を受けたこともあるという、当局から目を付けられていた人です。
まあ、韓国に取り込まれて提灯持ち記事を書く連中よりはマシと言うことでしょうか。
なお、韓国に振るった刀を返すついでに日本でよいしょ記事を書くマスコミにも批判を向けています。
お二方の主張するほど、韓国という国や人がひどいものだという印象はなかったのですが、納得した論点があります。
それは、「ハングルのみ」使用するようになったことで、韓国人の文章読解力は全体としてレベル低下しており、それが国を挙げて変な主張をすることにつながったのではということです。
韓国もかつてはハングルと漢字を混ぜて使っていたのですが、1980年代以降はハングルのみを使うようになってきました。
中国語由来の言葉は違う漢字を使っていても読み方が一緒ということがあるのは、日本語とも共通ですが、それを使い分けている日本語と違いハングルのみとしてしまった韓国では、違う意味のはずが同じ読み方で同じハングルという例が多出しています。
首席秘書官の中に「民情」というポストがあるそうですが、全斗煥時代には「民情」つまり国民の情報と言う意味でありそういう漢字が使われていました。
しかし、現在では「民政」という意味でも使い、「民生」とも使う。
これは、韓国紙の日本語サイトに翻訳されて使われているそうですが、混用(誤用?)されているそうです。
新聞社のような教養あるはずの人々でもその使い分けができなくなっています。
北朝鮮と対峙し戦争状態とも言える中で、韓国軍の軍事音痴とも言える内容も韓国リスクの一つと言えるようです。
アメリカは韓国軍はまったく信用しておらず、情報も流していないとか。
GSOMIA離脱の問題もありましたが、もともとアメリカ軍からは軍事情報は韓国には流しておらず、象徴的な意味しかなかったようです。
なお、最強軍隊と言われる北朝鮮も軍隊の中身はガタガタで、何か事あれば実際は軍人のほとんどは逃亡するのでは。
このあたり、韓国も北朝鮮もさすがに同じ民族と言えるようです。
現在の文大統領は北朝鮮接近の姿勢が強いものですが、本気でアメリカとの関係を断ち北朝鮮との復縁を狙っているのかもしれません。
そのための伏線を次々と打っているのだとか。
北朝鮮の暴走もリスクですが、韓国の路線も危険なものです。
まあ、ちょっと刺激が強すぎる本でした。