エネルギー基本計画と銘打たれたものが発表されました。
「再生エネルギー」(これが”再生”などしていないということはもう何度も書いていますが)を主力にするということですが、24%と”わずかながら”原子力を上回る程度という、情けなくもバカバカしいものとなっています。
これについては、近藤邦明さんの”環境問題を考える”ですでに4月の段階で触れられています。
http://www.env01.net/fromadmin/contents/2018/2018_02.html#n1223
まず、近藤さんの主張しているのは、「エネルギー基本計画と言いながら電力にしか触れていない」ということです。
詳しくは近藤さんのHPを見ていただければ、詳しいデータと資料で説明してありますが、現在でも1次エネルギーの供給は80%が化石燃料(石油等)であり、1次エネルギーに占める電力の割合(電力化率)は44%に過ぎません。
再生エネルギーなどの比率を意味あるものとするためには、この電力化率を100%に近づけなければならないのですが、それには触れていません。
近藤さんの言われるように、この基本計画は再生エネや原発のメーカー、研究者、開発メーカーなどに金をばらまくだけのものになるでしょう。
現状の再生エネルギー電力の占める比率が5.4%といっても、それは「クズ電力」であるというのも妥当です。
これが22%になってもクズであることは変わりません。その出力の平準化のためには一度蓄電池に溜めなければならないでしょうが、その装置コストははるかに高くなります。
何度もここに書いているように、「再生エネルギー創生」や「省エネルギー強化」などでは間に合いません。一刻も早く「脱エネルギー社会への転換」に踏み切らねばならないと感じます。