爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

国会議員選挙の違憲状態

このところの国政選挙では、選挙実施後すぐに市民グループ(弁護士が中心のようです)が一票の格差が大きいとして選挙の無効を訴える裁判を起こし、各地の裁判所が「違憲」や「違憲状態」といった判決を出すと言うことが何度も続いています。
今回も最低限の手直しをしただけだったということでほとんどが違憲状態という判決が出ています(いくつかは合憲となっていますが)
この憲法軽視の甚だしいことはあきれるばかりです。この前の別の事件で、政府首脳がエラそうに「日本は法治国家である」などと言っていたのはブラックジョークでしょうか。

国会議員の多くが及び腰に見えますが、特に政権党の議員はほとんど気のないような姿勢に見えます。
これを見ていると、まるで「泥棒に刑法を決めさせている」状況と同様に感じられます。国会議員にその権力の基となる選挙制度を決めさせるということはもはや不可能と考えざるを得ません。

地方の声が云々などとも主張していますが、もともと人数に比例して選出することとした選挙区制ですのでそれに従って手直しを常に行わなければいけないのは当然です。それが問題と言うなら、地域ごとに選出するとかいった選挙制度にすれば良いだけの話であり、今の選挙制度の中で選挙区割りを最小限にする口実にしてはなりません。

もっとも完全に近い選挙制度を提起しておきましょう。全国1区の大選挙区制です。その中で、政党を作りたければそれでも良いですし、地元が相手だけの無所属候補者でも数さえ揃えば当選できます。しかも死に票が最も少なくなると思います。今のような小選挙区比例代表並立制などと言った「姑息」が形になったような制度は捨てるべきでしょう。