爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

行ったことのある都道府県 鹿児島県その2

鹿児島といえば強い印象が残っているところが枕崎から坊津、笠沙にかけての薩摩半島西岸の光景です。

そこへ行ったのは今から10年ほど前になりますが、ちょうど会社の永年勤続で休暇をくれるということで、どこかに夫婦で行こうということで鹿児島旅行ということにしました。

熊本から車で南下し、指宿に一泊、そして薩摩半島をぐるっと回ってから北上し霧島温泉に一泊して帰るというものでした。

指宿の温泉に泊まった翌日、西に向かって開聞岳を眺め、その後枕崎に入り港のそばで昼食、さらに西海岸沿いに北上しました。枕崎までは行ったことがあったもののその先は初めてで、海岸沿いの道は崖にそってカーブも多いものの眺めは良かったところでした。

 

しかし、その中でも目を引いたのが巨大な風車でした。その当時でもだんだんと増えてきた風力発電用の風車ですが、まだ身近には見ることがなかったので興味をひかれました。

岬の高台にある高さ数十メートルとも見える風車に近づいてみると中には入れなかったもののいろいろと説明が書いてあり、「その発電量は民家500軒分」とありました。(少々記憶があいまいで少し違うかもしれません)

実はその少し前まで、工場の勤務でたまたま電力関係の部門も担当しておりそれほど大きな工場ではなかったのですがそれでも自家発電装置で3000kwとか、非常用の重油炊き発電機で1000kwの装置とかの管理部門でした。

(何度か書いていますが、本業は微生物や発酵、酒類製造でしたが発電部門も統合していたので仕方なくそこも管理していました。とはいえ実際は専門の担当者に丸投げでしたが)

そういった装置は発電装置としてはごく小さいもので、大きさもせいぜい数mといったものです。工場の隅にひっそりと置いてある程度のものでした。

しかし、それとほとんど変わらない程度の出力の装置が一方ではコンクリートで固めた高さ数十メートル(おそらく50m以上)の巨大な塔の上でこれまた長さ数十メートルの羽根が回っているのです。

その建設にかかったコスト(お金だけではありません。資材やエネルギーも考慮しなければなりません)を考えると笑ってしまうような発電能力です。

 

実はそこからエネルギー問題に目覚めたともいえます。いわゆる「自然再生エネルギー」なるものに対して大きな疑問を覚え、調べを始め、何度か引用もしている「環境問題を考える」とか、「もったいない学会」といったインターネットサイトを見るようにもなりました。

そういった契機ともなったのがその時の鹿児島旅行だったとも言えます。

 

なお、笠沙にあった黒瀬杜氏の「焼酎造り伝承展示館」はちょうど改築工事中で見学はできなかったのが残念でした。ここの出身の杜氏の人々が鹿児島の焼酎造りでは大きな役割を果たしていただけに見たかったところでした。