評論家の佐高さんが2000年頃から2006年までの対談(一部それ以前のものもあり)を2006年にまとめたものです。現在までに亡くなった方、消えた方も居るようです。
当時はまだ小泉旋風が最盛期の頃でしたので、その批判等もありますが現在ではやや旧聞になってしまった感はあります。その当時幹事長だった人が今では2度目の首相です。
中には佐高さんが評論などで手ひどく批判していた人との対談というのもセットされており、読売新聞の当時の会長の渡邉恒雄氏は激しく批判していたにも関わらず対談の申し込みが来たというので最初は拒否されたそうですが、なんとか実現させたとか。内容はそこそこ和やかに話をされた様子が見られます。
小沢一郎も含め、政財界の人とは当時の小泉政治の話題がかなりの部分を占め、激しく批判されています。他にも加藤紘一、鈴木宗男などといったメンバーが入ればそういうムードは強くなるでしょう。異例な顔ぶれでは例の耐震偽装問題で大変な責任を負わされたヒューザーの小嶋進さんも対談相手になっており、久し振りに名前を見ました。建築士の姉歯の犯罪行為で被害をこうむった立場ですがついでに加害者側にされたことになりましたが、実際は民間丸投げの行政の責任も大きかったようです。
文化人との対談では、なかにし礼、井上陽水、崔洋一といった人々とも数々の話題を取り上げています。田中康夫さんとも文化人論争をしています。
土井たか子さんとは現在の政治ではなく政治家の昔話でした。社会党の羽生三七さんや自民党の伊東正義さんの思い出話も出ていましたが、伊東さんと土井さんはラグビー同好の士で早稲田と同志社の試合で会い、伊東さんは東大出なのにラグビーは早稲田のファンだったとか。なお、伊東さんは佐高さんとは対談で鬼平犯科帳の話をしたことがあるそうです。
対談でも味のある話は昔の人の方が多いようです。