爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

小澤年満さん写真展

長らく鉄道趣味の世界で活躍され、今年3月に亡くなられた小澤年満さんの写真展を見に行ってきました。
小澤さんは小中学校の教員を務める傍ら、昭和30年代から蒸気機関車写真撮影などで有名だった方ですが、もっとも大きな業績は熊本機関区を最後に廃車となった蒸気機関車C11190号機を私費で買い取り、保存していたことです。
この機関車をその後大井川鉄道に寄贈され、動態として復活して現在も運転されているそうです。
最近は1/8スケールの蒸気機関車のライブスティーム(実際に蒸気を発生させてそれで動く模型)を製作され、各地で運転会を開いて子供たちに夢を与えていたと言うことです。

3月に82歳で亡くなられたということですが、その後福岡でも写真展など開かれており、今回ようやく地元の八代市で小澤年満鉄道展と題し実施されました。

展示してある写真パネルは場所柄も考えてか、八代駅近郊で撮影されたものが多かったようです。昭和30年代当時の花形列車の特急はやぶさ(C61牽引)のものが多く展示されていました。
その中でも目を引いたのが、昭和39年に撮影されたと言う写真で、特急はやぶさの上下の列車が八代駅の北隣の千丁駅ですれ違っているというものです。当時の細かい列車ダイヤは判りませんが、それから少しあとのダイヤでは八代駅を通過する時間帯は下りが午後1時ごろ、上りが午後3時ごろなので、ダイヤどおりであればすれ違うはずはありません。おそらく下り列車が何らかの事情で2時間以上遅延したまたま千丁駅ですれ違ったものと考えられます。
頻繁に列車写真を撮影しに出かけていた小澤さんですが、この時はおそらく相当興奮したでしょうね。
駅の左ホームには下り列車の最後尾、右ホームに上り列車の機関車のそれぞれ円形のはやぶさヘッドマークが並んで映っています。めったに見られない光景だったでしょう。

今回の展示は9月いっぱいということですが、その後も開かれるということです。楽しみにしています。