翻訳家で、また長年にわたって大人から子供までを対象に小論文の記述を添削すると言う活動をされている樋口さんが、よく見かけるような人の話の仕方で気になるものを列挙しているものです。
例えば職場の上司でよく見かけるような、「他人の権威を笠に着る」「根拠を言わずに決め付ける」「矛盾に気がつかない」といった話し方をする人達の心理も含めて分析し、周囲の人はどのような態度を取るべきかというところまで書いています。
まさに”御説ごもっとも”と言うところなんですが、ちょっと気になるところもあります。「目の前のことばかり気にする視野の狭い人は専業主婦に多い」とか、「きれいごとばかりならべる人には小中学校の教師が多い」と断言するところです。数多くの人と接触してきた経歴からそのような観察をされ、それをまとめて述べているというところなんでしょうが、ちょっと危険ですね。
それはともかく、自分の言動を振り返って考え、著者の言うような点がないかと見てみると、あまり無いのですが(?)「善人になりたがる」と「感動癖がある」は少し当てはまるところがあるかもと思いました。
まあそれで気をつけようとなるのか、それでも良いやとなるのか、一概には言えないようですが、そこが自分の弱点であることは確かでしょう。