あの有名な映画の原作です。最初は熊本日日新聞掲載だったとは知りませんでした。熊本の人でないと位置関係がわかりにくいところもあるかもしれません。
現象はともかく、その原因というのはSF的なものになっていたようですが、最初の新聞連載時にはぼかしてあったそうです。一般には判りにくい点かもしれませんが、全体の筋を通すには必要なものでしょう。
構成は同じ現象を通して何人もの登場人物の状況を並立して述べていくと言う、極めて映画的なものになっています。初めから映画化を考えていたのかどうか。
登場人物の一人は熊本市ではなく八代市出身でしかも代陽小学校卒という設定で、非常に身近なものになっています。熊日新聞愛読者にとってはその辺かなり幅広くくすぐりの種も混ぜてあるようです。