久々に図書館の本ではなく蔵書の読み返しです。88年の本で、当時京都産業大学助教授という方ですが、今の所属肩書きは存じません。
日本の南北朝時代とは、戦国時代以上に乱世であったはずですが、ほとんど知られておらず、特に戦後は戦前の楠木正成信仰の反動もあったのか無視されているかのような状況です。
大河ドラマでもこの時期を扱っているものはほとんど無く、たまにあってもその人気はほとんど出ないようです。
しかし、後醍醐天皇を中心に激動の時代を形作っていった南朝側、北朝側双方ともなかなか魅力的なエピソードがあるようです。
本書は南朝側を主に、また実働部隊として大活躍した後醍醐天皇の皇子たちをライトアップし、詳述したもので、一般教養以上の深い内容を扱っています。
実は、私の祖先は後醍醐天皇皇子で南朝側の征夷大将軍として長期にわたり活躍した宗良親王に仕えたという家伝があります。もちろん何の証拠も無くただ宗良親王が長期滞在した長野県南部がうちの祖先の発祥の地であるというところから来た伝説でしょうが、なんらかのつながりがある可能性は否定できません。