爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「千年前の人類を襲った大温暖化」ブライアン・フェイガン著


カリフォルニア大学サンタバーバラ校の人類学名誉教授というフェイガンさんの著書です。
温暖化については色々の論争がありますが、9世紀から13世紀のころにも温暖化した時期があったことも知られるようになって来ました。
それが、現在の論争にまた様々な影響を与えているわけですが、世界中の民族の歴史に通じたフェイガン教授が当時の状況を細かく論じ、温暖化の最中において気候の変動が大きくなり、特に旱魃の発生で大きな食糧危機を引き起こして大量の餓死者を出す例が頻発していることを紹介し、温暖化の危険性を強調しているということのようです。

とはいっても個々の例が様々で数多くなかなか論旨が掴みにくかったのも事実です。

しかし、論争がどうあれ、ここしばらくは日本ではかなり寒く、温暖化などとはとても思えません。夏は非常に暑く、冬は非常に寒いというのは温暖化と呼ぶのでしょうか。