爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「47都道府県こなもの食文化百科」成瀬宇平著


最近はやりのB級グルメのこなもんに関する本かと思い読んでみましたが、著者は鎌倉女子大学名誉教授の方でかなり学術的な内容でした。

まず、「こなもの」と言うものの歴史、定義などから入り、メインは各都道府県の主に歴史的な食品についての記述でした。

最近の動きについては付録として若干の記述はありますが、簡潔なものでした。

記述で多かったのは饅頭、お焼きの類、およびそばうどんですが、いずれも江戸時代に米は年貢として納めるために作られ、農民が自分たちの食べ物としてくず米、雑穀などを使いこなものとして食べてきたという背景があり、最近のようにあまり浮かれて扱える内容でもないかと思いました。