爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「人口政策は国が決める」? 賀茂川耕助のブログに触発されて

賀茂川耕助のブログ」で、「人口政策は国が決める?」と題された記事が掲載されていました。

その中味はどうやらコロナウイルスワクチンに対する疑問の方が多いようで、肝心の表題に関してはそれほど書かれていないものでした。

kamogawakosuke.info

そこで、「賀茂川耕助のブログ」から少し離れて勝手に意見を書いていきたいと思います。

 

人口政策を国が決めて、それに沿って動いたという例は、一人っ子政策の中国以外にあるのでしょうか。

そこまでできるという強権的な政体というものは、一党独裁の中国やかつてのソ連が容易に想起されますが、日本の政治がそんなことは不可能であるのは幸か不幸か。

中国でもかつての一人っ子政策は無理やり押し通しましたがその修正策の二人目許可や三人OKはいずれも上手く行っていないようです。

 

日本でできそうなことは、せいぜい補助金を付けて金で釣るか、設備を増強しその気にさせる程度のことでしょう。

 

しかし、そもそも日本で少子化が進行しているのは、社会の変化や個人の意識の変化のためであり、少しぐらいの金が目の前にぶら下げられても動きようもありません。

 

そのような社会変化というものは、政府が財界に引きずられて格差拡大や女性社会進出などによって起こされたものであり、それを変えられないまま出産ばかりを変えようとしても不可能でしょう。

 

「人口政策を国が決める」などとんでもないことです。

せいぜい、社会変化をできるだけ緩和できるような政策の変更を早くやる程度が政府の役割でしょう。

年金、健康保険、税制等々、変化している社会にまったく合わせようともできないまま、あちこちで軋みが出て崩壊に向かっています。

それすらできない政府が「人口政策」などできるはずもありません。

 

なお、ついでながら、人口減少自体は決して避けるべきことではありません。

日本の食料自給率は40%程度ですから、人口も現在の40%以下になるのが自然でしょう。

いつまでも食料を輸入できる保障は何もありません。