元自民党議員で、数々の要職を歴任された野中広務さんが亡くなったそうです。
享年92歳ということで、仕方のないことでしょうが惜しいという気がする方でした。
若い頃から反自民という立場の私から見ると、野中さんは敵役としては最強に近いような剛腕政治家という印象でした。
それがまったく見方を変えさせられたのが、野中さんの書かれた本を読んでからのことです。
野中さんが被差別部落の出身であること、そしてそのことで受けた理不尽な仕打ちで政治を志したことなどを知りました。
ただし、そのような経歴であっても例えば差別反対運動であろうと間違ったと思う活動には厳しく反対するということもあったようで、非常に自身の信念に忠実な方であったようです。
「ハト派の重鎮」などと言われることも多かったようですが、単なるハト派ではなかったと言えるかもしれません。
自民党でも大物と言える人たちはどんどんと世を去っていくように感じます。
残されるのは上から下まで小物とバカばかり。
ちょうど、野中さんの経歴を紹介している新聞紙面の片隅に、「国会で沖縄ヘリ不時着事故を取り上げた質問中に、”それで何人死んだんだ”と馬鹿なヤジを飛ばした内閣府副大臣が辞任」という記事が出ていました。
あきれるほどの事態です。
まあ、野党にもろくな議員はいないけど。