爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「世界のエイプリルフール・ジョーク集」鈴木拓也著

著者の鈴木さんは翻訳会社の重役ということですが、世界中のエイプリルフールのジョークを集めるのが趣味ということで、それを本にしてしまいました。

エイプリルフールの始まりは16世紀のフランスということです。それまでの暦に変えてグレゴリオ暦を採用するという法令を国王が出したのですが、それを聞いていなかった人がそれまでの正月(ほぼ4月1日)に祝おうとしたのをバカにしたのが最初ということです。
新聞などのメディアにそういった記事が出るようになったのは19世紀後半にアメリカの大衆紙が始まりだったようです。
その後はアメリカでは真面目路線の新聞が多くなったために下火になったそうですが、ヨーロッパの方がバカ騒ぎをするようになったということです。
現在はイギリスでは「フィナンシャル・タイムス」以外の新聞では毎年そのネタを掲載していますが、日本では新聞各社はやはりこういったことをするのは抵抗感があるようで、毎年載せているのは「東京新聞」だけだそうです。
1999年に朝日新聞が「小渕首相が閣僚に外国人登用」という記事を出したそうですが、クレームが圧倒的多数だったということで、それに懲りてその後は止めてしまいました。

しかし、現在ではネットを使ってのジョーク発信は非常に増えているようです。企業なども多くのネット発表ジョークをしており、かなり力を入れているところもあって、4月1日を楽しみにしている人も多いかと思います。
挙げられている例には知らなかったものも多いのですが、有名で印象に残っているものでは、1990年の豊島園の「史上最低の遊園地」という広告がありました。これはすぐに判別できるジョークということもあってか、批判はほとんどなかったと思います。
また、2007年の東京新聞の「シマウマが競馬に出走」というのも印象があります。結構面白いのではと思ってしまいました。

まあジョークであると表示さえしてあれば、面白い方が良いと思いますが。