爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「たいした問題じゃないが−イギリス・コラム傑作選−」行方昭夫編訳

イギリスのエッセイストでは19世紀のチャールズ・ラムが有名ですが、それに続いて20世紀初頭にも新聞や雑誌にエッセイやコラムが数多く掲載されていました。
それら、もう100年近く前になりますが当時の4名のエッセイを紹介したものです。
4名とは、A.G.ガードナー、E.V.ルーカス、ロバート・リンド、A.A.ミルンで、ミルンが「クマのぷーさん」の原作者として名を残している以外は現在では忘れかけられている人達です。
19世紀から20世紀前半まではイギリスではこういったエッセイが相当人気があったようです。日本でもそれらを旧制高校新制大学の教養課程の英語教材で広く使われていたとのことです。

しかし、当時から翻訳されたものというのはあまり紹介されていなかったようで、この本のようなものは例がなかったと言うことでした。
内容は、言われなければ現在のものと見分けがつかないものもあり、こういった文書の感覚というのは100年ではあまり変化がないのかも知れません。