爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

公共交通とは 熊本市の実験から

地方都市の交通体制の問題はどこでも大きなものになっているでしょうが、熊本市も自動車利用の比率が高まる一方だそうです。
それを何とかしようと、郊外の巨大モールから急行バスを中心部まで走らせるという社会実験がスタートしたというニュースがありましたが、その中で言われたのは、定員数百人に対して利用者は30人(位だったか)ということです。

スタート初日から利用者が少ないことを言われてもね。

こういったバスのような交通手段は定着するまでにかなり時間がかかるのは当然で、周知する努力も必要ですし、まず安定感がなければ使う方も安心して使えないでしょう。
もうちょっと長い目で見た報道をしてもらいたいものですが、ここでは報道した熊本の某テレビ局を批判したいわけではありません。

実は、熊本市には昨年の政令指定都市移行の際に、区役所への交通アクセスが悪いところがあるためにバス路線を新設したものの、利用者が増えないためにあっという間に路線削減などを行ったという前例があります。あまりにも早い見放しではないかと思ったのですが、その姿勢が報道にも伝わっているのでしょう。

結局、本腰を入れて交通体制を整備しなければいけないという使命感は全く無く、形だけ公共交通整備もやっていますというところを見せたいだけなのでしょう。
市電の充実という話も出ては消え、まったく進みません。熊本市は城下町由来ということで、道路の構造が複雑という弱みもあり、計画的な整備は不可避と思うのですが。