爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「ゆきずりエマノン」梶尾真治著

生物が始まって以来のすべての記憶を受け継ぐというエマノンという女性の物語ですが、1979年の”おもいでエマノン”から始まり延々と書き続けられており、これは最近の発表作品を集めたものです。
すでにエマノンについては読者に熟知されているためか、エマノンは脇役に回り、各編の主人公は別に居るようです。

その一人、毛谷村研一は失職してしまったさえない元サラリーマンですが、なにかに引き寄せられるように韓国に向かいます。そこで出会うエマノンは実は彼を導いており、研一はこれまでに2回韓国の女性と結ばれかけており、それを遂げるために三度韓国を訪れたということです。前回は秀吉の朝鮮出兵の中で悲劇的な最後を遂げていましたが、今回ようやく結ばれたということになりました。

エマノンが手助けをするのは人間ばかりではなく、天草の島に忘れられた台湾リスを救うということもします。人の思い、動物の思いとともに種族の思いに至るまでいろいろと願いというものはあるものです。