爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「悲しき人形づかい」梶尾真治著

今回の梶尾作品の仕掛けはBF(脳波誘導ボディーフレーム)です。身体障害者や老人の介護のために用いられるように研究が進められているようですが、実用化まではあとどれ位かかるのでしょうか。
それを実用化してしまったマッドサイエンティストとその友人が主人公ですが、それが暴力団の抗争の只中に入ってしまい、ドタバタを演じるというちょっとコメディー風な色付けになっています。

ロボコップとか、いろいろな戦闘スーツなどが出てくる物語は多くありますが、そういったものが実用化されるには中の人間の保護というのが大問題となるでしょう。介護用の場合はその問題は生じませんが、とにかくコスト削減でしょうか。それと、産業用ロボットの場合は基部を完全に固定して稼動部のみ動かすことが可能ですが、介護の場合はすべてを動かさなければならないというのがネックでしょう。
要介護者本人が装着というのが理想でしょうが、介護者が着けて力を出すという方式もあり得るように感じます。