爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「古代史論文集”倭国”とはなにか」倭国を徹底して研究する九州古代史の会編

邪馬台国だけにとどまらず古代史における九州の価値は調べるほどに大きいことがわかりますが、そういった動きは中央の歴史学会では鈍くても当地では非常に大きいものがあるようです。
そういった中で、九州古代史の会と言うグループに属する言ってみればアマチュアの歴史家の論文をまとめたものです。
その中身は、安本美典さんの古代天皇在位10年説を批判するというもの、淡海とは古遠賀湖か、誰が国分寺を作ったか、二中歴の検証の4論文を収録したものです。
日本各地に郷土史家と呼ばれる人々があり、活発に活動を続けておられますが、特に北部九州の場合は郷土史が密接に日本全体の古代史につながりますので、その程度も高くとてもアマチュアとはいえないほど高度なものかと思います。
それに対すべき中央の歴史学会というものがどこまで向き合うことができるか、極めて疑問に感じています。まともに議論すらできないように思います。