爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「剣客商売読本」池波正太郎ほか著

この本も図書館の本ではありませんが、買ったものでもなく、亡父の遺品です。
6年前に亡くなった父親ですが、最後まで読んでいた本を貰ってきました。購入した日付が裏表紙に黒々と書いてあり、またしおりを使わなかった人なのであちこちにページを折った跡があります。
池波正太郎のシリーズ小説「剣客商売」について、本人や関係者の書いたものをまとめたもので、池波正太郎剣客商売」を語る、剣客商売事典、剣客商売の楽しみ、池波さんのこと、池波正太郎年譜と盛りだくさんの内容となっています。実は小説では剣客商売を読んだことはないので、内容がいまいち掴みきれないところはありますが、テレビシリーズはよく見ましたので大体判る気はします。
池波正太郎さんは大正12年、関東大震災の年の生まれと言うことなので、うちの父よりは少し年下になりますが、東京で生まれ幼いうちから働き出すなど、江戸の香りがまだ残る東京を知り尽くしていたということが判ります。
なにより気になるのは文中に頻繁に出る食べ物に関する部分で、やはり相当な食体験から生まれてきた文章だと言うことが判ります。うらやましい限りです。