爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「古城の風景」宮城谷昌光著


夏姫春秋で直木賞を受賞した宮城谷昌光さんの著書です。
古代中国の歴史小説を続々と発表されたあと、日本の歴史も取り上げる作品を書いておられます。

古城の風景は著者の出身地の愛知県東部、蒲郡豊橋・岡崎などの古城史跡を細かく周り、それにちなむ人物・史話をまとめたものですが、なんと言ってもこの地域は徳川家発祥の地であり、徳川幕府譜代の大名旗本の出身地でもあるので、話題に事欠かないという様相があります。

戦国時代には日本のどこにでも同じような物語が溢れていたのでしょうが、その後大きく扱われることも無く忘れ去られたものがほとんどでしょう。
その意味では非常に幸運な地域と言えます。

なお、私の叔父一家がちょうどこの付近に住んでおり、私も幼時には訪れたこともあったというのも格別の思いがあります。