爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

夢の話「らせん状に続いている建物の温泉」

よく見る夢のパターンで、「建物が斜面に沿って建てられていて、階段をらせん状に上っていくと山の上までたどり着く」というものがあります。

 

今朝の夢もその通りで、その建物は温泉旅館でした。

迷路のように渡り廊下と階段を登っていくと、やがて山上の温泉に着くというものです。

伊香保温泉などは少しそのイメージに近いものですが、もちろん実際の場所とは関係ありません。

 

夢の後半は、その旅館から帰路につき、しかも電車の時間が迫っているという、いつもの「遅れちゃう、どうしよう」という夢パターンです。

山を降りるとバスに乗り、駅(高崎駅と感じていましたが、その光景は実際の高崎駅ではなく、かつての東京駅丸の内口のような風景でした)につくと、なぜか14時22分発の電車に乗り込むことになっています。

(この発車時刻がなぜかリアル)

 

もうあと数分しかないのですが、そこでトイレに行きたくなります。(これは実際の身体の状況を反映しています)

どうしよう、トイレに行くと電車に間に合わないと焦るという、いつもの夢パターンです。

 

建物が斜面に沿って建てられていて、屋内の廊下や階段をたどっていくとそのまま山の上まで出てしまうという、実在の場所があるかどうかは知りませんが、このパターンが私の夢には繰り返し出てきます。

ちょっと疲れている時なのか、酒を飲んで酔って寝入った時なのか、関係があるかもしれませんが。

最近、温泉を訪ねると言った旅行はご無沙汰なので、たまには行きたいという願望かもしれません。

 

「ひとり親家庭」赤石千衣子著

著者の赤石さんは、ご自身もシングルマザーとして生活しながら、苦しい人々の支援活動を続けられ、現在はしんぐるまざーず・ふぉーらむ理事長をされています。

 

2011年の推計で、母子家庭は124万世帯、父子家庭が22万世帯、推計値で40年で2倍になっているそうです。

その世帯収入は低く、年収100万から200万というところがほとんどのようで、ギリギリの生活をしています。

シングルマザーは働いていないから収入が少ないのではと言われるのですが、実際は就労率は非常に高く、2011年の調査で80%以上の人が職についています。

これは欧米各国と比べても高いのですが、その割に収入が低いのが実情です。

それだけ、低収入の職業にしか就けないという現状があります。

 

また、シングルファザーの収入は若干高いのですが、それでも下がり続けています。

これは、離婚または死別した時にはある程度高い収入の職業についていたとしても、子供の養育を理由に仕事に専念できずに、高収入の職場から退職を余儀なくされたりする場合が多いためと考えられます。

 

シングルマザーの貧困を問題とすると、離婚の際の取り決めが悪く養育費を取らないからだと言われますが、養育費を貰っている人がわずか20%弱、その金額も平均4万円あまりに過ぎません。

 

かつての制度では、「死別」「離別」「未婚」と厳然と分けられその間には格差を設けられていました。

死別した母子家庭は可愛そうだが、離婚などは我慢が足りない、未婚などは不道徳という価値観がそのまま出たものでした。

これを徐々に改正させていったのですが、まだその感覚が残っているようです。

 

ひとり親家庭の子供達はそのスタート時から大変なハンデを負わされていると言えるでしょう。

教育関連費用すら払うことが難しい場合も多く、塾などには行けません。

成績も低く、進学も難しいということになります。

 

ひとり親であっても、実家の支援や親族の助けがある人が居るということがよく言われますが、実際はそういった境遇の人は極めて少数であることが分かります。

確かに、そのような家庭では経済的な困難は少ないのですが、とてもそういった事例を一般的とみなす事はできません。

ほとんどの世帯ではそれは全く無いと考えなければいけないようです。

 

こういった家庭に対する支援は、児童扶養手当というものがあったのですが、その受給者が増えることで予算への影響が言われ、徐々にその額を減額するといったことになっていきます。

2008年には、児童扶養手当を減額する代わりに「ひとり親」の就労支援を拡充するという手法で財源をへらすという手に出てきました。

今でも目一杯働かなければいけないひとり親が、多少の技能訓練をしたところで収入アップなどできるはずもありません。

制度改悪と言わざるを得ないでしょう。

 

東日本大震災をはじめとする数々の災害も、ひとり親世帯に大きな悪影響を及ぼしています。

きちんとした制度改革が必要なのでしょう。

 

ひとり親家庭 (岩波新書)

ひとり親家庭 (岩波新書)

 

 

アメリカと日本の良好な関係は終わる? これまでの多額の貢物はなんだったの

中国の次は日本と広言していたトランプの貿易赤字対策交渉では、相当厳しいことが持ち出されそうです。

news.yahoo.co.jp

上記記事にもあるように、トランプを「ドナルド」と呼んで親近感を醸し出そうが何をしようが、結局は一緒でしょう。

 

トランプ大統領就任以来、何を思ったか日本の首相はトランプとの親しさを増すことばかりに執心し、表に出ているだけでもイージス・アショアや戦闘機などの兵器購入、裏の貢物がいくらあるのかは見当もつかないほどでした。

 

どう見ても1期しか続かない大統領になぜこれほどまでに入れあげるのか、不思議なほどですが、安倍の思惑としては国内外に評判の悪い大統領に好待遇を見せれば特別扱いしてもらえるとの考えだったのでしょう(浅はか至極)

 

しかし、トランプはそんなことはまったくかえりみず、貿易赤字解消と称して交渉に入ります。何を言われるか簡単に想像できます。

 

外交得意と思い上がっている安倍ですが、日本国の富をいくら毀損すれば気が済むのでしょうか。

トランプ失脚の前に潔く(安倍には一番似つかわしくない言葉だった)身を引くべきでしょう。

 

「フェアトレード学」渡辺龍也著

フェアトレード」とは、これまでの通常の商取引で農産物などの途上国の生産物を安く買い叩くことで、生産者が窮乏の度合いを強めていったことに歯止めを掛けるために、フェアな条件での取引をすることを意味します。

 

ネオリベラリズムの主張する市場原理主義は、ともすれば「市場の暴力」となり、途上国ばかりでなく世界中で生産者が脅かされる事態となっていますが、この中でもフェアトレードを確立し守っていくことが必要とされています。

 

フェアトレードといっても様々な経緯があり種々の定義もあったのですが、共通定義としては次のようなものが挙げられます。

より公正な国際貿易の実現を目指す、対話・透明性・敬意の精神に根ざした貿易パートナーシップのことを言う。

フェアトレードは、とりわけ南の疎外された生産者や労働者の権利を保障し、彼らにより良い交易条件を提供することで、持続的な発展に寄与するものである。

 

フェアトレードが必要な理由には、これまでの状況を知る必要があります。

大きな理由の一つに「仲買人による買いたたき」があります。

豊かな生産者であれば出荷手段も選べますが、貧しい生産者はその手段もなく、買いに来た仲買人の言うままに売るしかありません。

 

また、バナナや紅茶などを生産する大農場(プランテーション)では労働を提供するだけの労働者も多数居ます。その中には子供も含まれます。

債務でしばられて奴隷同然の境遇になっている場合も多くあります。

 

このような状況を取り締まるべき政府も、多くは腐敗し賄賂次第で動くような状態です。

 

こういった事態に対処するとしても、フェアトレードと称するだけでは信頼性がありません。

そこで、国際的な団体がフェアトレードを認証し、マークを付けることを認める制度が必要となってきます。

WFTO(世界フェアトレード機構)、FLO(国際フェアトレード・レベル機構)といった団体が設立され、ラベル付与の基準を作っているようです。

 

とはいえ、まだまだフェアトレードによる商品流通はごくわずかなものでしかありません。

この後、さらに拡充していけるのかどうか、さらに商品種類も増やしていけるかどうか、難しい道かもしれません。

 

フェアトレード学-私たちが創る新経済秩序

フェアトレード学-私たちが創る新経済秩序

 

 

栄養疫学 東大佐々木敏教授のインタビュー続編

数日前に栄養疫学の佐々木敏教授のインタビュー記事が載っていたので紹介しました。

sohujojo.hatenablog.com

その続編が出ました。

 

wedge.ismedia.jpやはり、WEDGE infinityというところです。

 

今回の話題は、和食の評価について、特にユネスコの世界無形遺産に登録されたということを拡大解釈して、「健康にも良い」と強調している風潮について批判しています。

そして、佐々木教授が開発された食事内容の評価法としてのBDHQ、「個々人の食生活を把握できる調査法BDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票:brief-type self-administered diet history questionnaire)」についても紹介されています。

 

記事中ではインタビュワーの松永和紀さんの発言として、

ユネスコの和食紹介のページには健康についての文言は一切ないのに、日本の農水省の公式ウェブサイトでは、”健康的な栄養バランス”ということが付け加えられている」とあります。

特に問題なのは、食塩過剰というところであり、佐々木教授の研究室の朝倉敬子さんという方が発表された論文に、「尿中の塩分量を測定して摂取食塩量を推定した」という研究があったのですが、それによれば男性で1日14g、女性で11.8gの食塩摂取量がありました。

これは、自己申告の摂食量から推定された食塩摂取量の、それぞれ11g、9gと比べてかなり多量側にずれた値となっています。

自己申告量から推定された食塩摂取量で、最近は日本人の食塩摂取も減ってきたと考えていただけに、この差は非常に大きな意味を持っています。

 

また、時折出てくる「減塩には意味がない」といった一応は医者や研究者という資格を持つ人々の話ですが、これも相当怪しい経緯のある場合が多いようで、科学的にはほぼ否定されるものだそうです。

同様に、「味噌の塩なら大丈夫」ということも言われますが、これも科学的根拠はありません。

 

もう一点の、佐々木さんの開発されたBDHQですが、1ヶ月に食べた食品の種類とその頻度を思い出して書くというもので、15分程度の時間で記入できます。

もちろん、正確さには欠けますが、個人の食生活の傾向を知り、その栄養的な問題点を知ることができるという意味では有益なものだそうです。

会社などの定期検診に取り入れても良いのではないかということです。

 

このような自分の食生活の問題点を知ろうともせずに、サプリに頼るというのが現代人の悪癖です。

BDHQ,なかなか興味深いものかもしれません。

 

 

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1230 フェイクニュース

トランプが言い続けている「フェイクニュース」すっかり有名になってしまいました。

kamogawakosuke.infoこれに対してアメリカの新聞350紙が一斉に反論を掲載したそうです。

 

トランプは逆に「アメリカには報道の自由がない」と主張しているそうです。

トランプ派と考えられるネットニュースなどが、一斉にアカウントを削除されたとか。

ここには何らかの統一された動きがあったのではないかと推察されています。

 

まあ、どっちが真でどっちが偽か、あるいはどっちも偽かということはともかく、大統領とメディアが論戦を激しく繰り広げているというのは、一応報道の自由があるということなのでしょう。

 

賀茂川さんは振り返って日本の現状を嘆きます。

報道自由度は世界で67位。かなり下の方です。

公務員の機密保持義務は強化され、漏らした場合の罰則も強化されました。

それ以上に、メディア各社と政府との癒着も激しくなり、政府の機密も漏らしたところで誰も記事にしないかもしれません。

 

北海道でフル操業のパチンコ屋に非難殺到とか

昨日はdrake(id:kemoxxxxx)さんのブログを紹介しましたが、その他の情報でも北海道では週明けで電力事情が逼迫する中、「フル操業」をしているパチンコ屋に非難殺到だそうです。

togetter.com

営業という意味では他の業種も同様なんでしょうが、とにかく目立ちますので(それが当然ですが)やはり面白く思わない人も多いでしょう。

 

しかし、パチンコ店の店員なんていう人たちはちょっと怖い感じですから、なかなか文句も言いづらい。

そんな中で電話にしてもクレームを入れたdrakeさんはさすがです。

 

それにしても、パチンコ屋も「省エネモード操業体制」とかはできないんでしょうか。

それをやれば、入る客の罪悪感もかなり下がるでしょうし、形だけでも必要なことかと思いますが。