爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

成果主義 残業代なしの新制度へ

厚労省の審議会で、「高度専門職」は残業代を払わずに成果で報酬を決める制度を法制化するという方向性が出されたそうです。
しかし、年俸1075万円以上が対象とか。
そんな人、どれだけ居るの。

名ばかり管理職」は本来は残業代が請求できるということになっていますが、それすらほとんどの企業では無視されている現状で、年収がそれほどあるような人が残業代を貰っているという例はほとんどないものと考えられます。

それでは、何のための制度か。
一つの突破口でしょう。上記のように「名ばかり管理職」は残業代請求ができるというのも現行法の規定によるはずで、本人がやる気になれば会社を相手取った訴訟もできる体制ではあるのですが、(実質はほとんどありえなくても)それを完全に塞いでしまうというのが目的の一つ、さらにそれ以外の一般社員の残業代も無くしてしまおうというのが本当の目的なのでは。

私は30年以上の会社勤めの間、ほとんど残業で遅くなることもなくすごしてきました(だから偉くもなれず、早期退職で放り出されましたが)
しかし、息子や娘は就職後深夜までの仕事を強いられているようです。親としては子供たちの体が心配でたまらないのですが、それでも残業代が出ていると聞けばまだ少しは慰めにもなります。それも無くなったらね。労働者の環境は厳しくなる一方のようです。