爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

賞味期限、消費期限に限界期限? 食品表示はどこまでするのか

Yahooニュースというところで、食品問題のジャーナリストという井出瑠美さんという方が面白い記事を書いていました。

news.yahoo.co.jp

題にかかげた「賞味期限」「消費期限」そして普通は使わない「限界期限」の3つを表示してくれという新聞への投書があったということについて、井出さんが思うところを書いています。

 

賞味期限、消費期限については、記事中にもあるように現在は中学校の家庭科でも履修する内容であり、それを投書主やその奥様のような50代の人が知らないままに「賞味期限を3日過ぎたら危険」と考える方が問題ということです。

 

井出さんも食品メーカーに長くお勤めだったということですが、その当時も客からの問い合わせで多かったのが「賞味期限を過ぎているけど食べられるか」だったそうです。

 

このあたり、一般人の認識の薄さというものが色々な問題点を作り出しているのも確かです。

 

そして、実際問題として食品にこれ以上いろいろな情報を表示するということが難しく、あまりにも文字数が多くなることで本当に大事な表示が見づらくなるというのも確かです。

 

何らかの機会を作り、周知徹底を目指すというのも必要なことでしょうが、それを誰がやるのかも難しい問題です。

 

私も一時は食品メーカーで品質部門に居ましたので、一言付け加えておきます。

「賞味期限」というものは、メーカーの責任範囲がどこまでかということを明確にしたものであるという見方をしておけば、消費者側も混乱が少なくなるかもしれません。

つまり、店舗に置いてある「賞味期限」内の商品にもしも品質異常があればメーカーの責任であり、それを越えればメーカー責任は無くなるということです。

 

したがって、それが買ったあとに長期間家庭に放置されていたものなどは、メーカー責任はありませんし、食べられるかどうかも関知しません。

 

こういった期限の設定というものも、メーカーの裁量範囲は広く各社の考え方も相当違うものです。

極端に短くして、切れたら捨ててもらおうという下心を持っている会社もあるようです。

もちろん、自分の製品を買い直してもらおうと考えてのことですが。

 

それにしても「限界期限」なんていうものが、設定できるかどうかということも想像できないんでしょうか。

スーパーマンが製品を作っているわけではないでしょう。