爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

田中宇さんの国際ニュース解説より、「中国でなく同盟国を痛める米中新冷戦」

田中宇さんの「国際ニュース解説」の内容は、思わず膝を打つ(死語?)ような納得感が得られるものですが、今回の記事も「読んでスッキリ」と理解できるものとなっています。

(今回も無料で全文を閲覧できました)

tanakanews.com米中の貿易戦争はさらに激化していますが、とうとうトランプ政権は中国を「敵」と明言しました。

アメリカの上層部は軍産複合体多国籍企業の混じり合ったものとなっていますが、前者が中国を敵と見なしたがる一方、後者は貿易の利益から中国には友好的です。しかし、いよいよ軍産複合体が主導権を握ったようです。

ここには、政権内部の「大人」と見られていたヘイリー国連大使を排除し、さらにもうひとりのマティス国防長官も除こうとする動きがそれを示していると言う見方もできそうです。

 

この動きに対し、日本のネトウヨなどはアメリカとの同盟関係を強化できる好機と喜んでいるようですが、実際はそれほど甘い状況ではありません。

これまでのアメリカとの同盟関係は、安保体制をアメリカ任せにして安上がりに済ませられる上に、中国などとの経済関係は親密にすることを許され美味い汁を吸うことができたのですが、今後はそのようなわけには行きません。

安保でも同盟国の負担を増そうというトランプの脅迫は絶え間なく、一方で中国など敵対国との経済関係も制限しようとしています。

 

アメリカの経済もバブル崩壊が間近とも見られるものであり、中国は保有するアメリカ国債を売却し始めたということです。

このような状況で対米従属を強めることになんの利があるのか、疑問です。

 

最後に田中さんが取り上げているのが、中国に逆らっているマレーシアのマハティール首相の行動です。

大国に楯突くその行動は無謀かもしれませんが、アメリカの言いなりの日本を見ているとマハティールの反骨に感銘と尊敬を感じるとのことです。

 

同感です。