爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「”ひとこと言いたい私”にさようなら!」クリステル・プチコラン著

コミュニケーションを重視するということは大切なことですが、単に会話をしていれば良いということではありません。

会話をしていても、ともすれば相手の語っている途中を遮って自分の言いたいことばかりを話してしまうことが多いようです。

それではコミュニケーションどころか、相手のイライラを募らせるだけかもしれません。

こういったことは「聴き方の技術」を身につけることで改善されるようです。

それを、フランスのコミュニケーションコンサルタントのプチコランさんが伝授してくれます。

 

親が自分の子供に話す時も、ほとんど子供の言い分を聞こうとはしないことがあります。

親は、コミュニケーションを教えるつもりでも実は「非コミュニケーション」を教育してしまっています。

 

これは、「人間は皆、自分中心に生きている」「誰の世界観も主観にすぎない」ということから来ます。

これは当然のことなのですが、それを意識しているかどうかが大きな差になります。

これを知らないままだと、話し相手が何を言っても自分中心でしか考えられません。しかし、「相手も自分中心に生きている」ということを意識していれば、それを聞くということができるようになります。

 

著者はフランスで「聴き方セミナー」というものをやっているそうです。

そこでは、相手に気持ちよく話してもらって信頼関係を作るということを教えています。

例えば、何も口を挟まずに相手の言うことをただ聞く。

そして相手の言っていることを要約して、返答する。

そういったやり方で相手に十分に話してもらうということができるのですが、それはなかなか簡単にできるものではありません。

「要約」するつもりが、自分の価値観でまとめるだけということもあります。

 

間違っているところを直してしまうこともありますが、これをしてしまうともう相手は自由に話し続けることができません。

 

こういった聴き方を身につければ、コミュニケーションを十分に取れるようになるそうです。

ただし、それはそう簡単なことではなく「この本を常に身近に置いて読み直してください」ということです。

 

「ひとこと言いたい私」にさようなら!―人間関係が劇的に変わる「聴き方」の技術

「ひとこと言いたい私」にさようなら!―人間関係が劇的に変わる「聴き方」の技術