爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

FDA(アメリカ食品医薬品局)は食品企業向けに加工および市販の調理済み食品の自主的ナトリウム削減ガイド案を発表

畝山智香子さんの「食品安全衛生ブログ」(2016.6.02)によれば、アメリカ食品医薬品局が食品企業向けの自主的ナトリウム削減ガイド案を発表したとのことです。

 

食品安全情報blog

 

2016年6月1日付けのFDA News Releaseに出ています。

www.fda.gov

畝山さんの紹介によれば、アメリカ人は専門家の推奨するレベルより50%以上多いナトリウムを摂取しているために、高血圧症になる人が多く心疾患と脳卒中の発症が多いということで、FDAは短期目標(2年以内)に一日あたりNaで3000mg、長期目標(10年以内)に2300mg以下の摂取量に削減を目指しているとか。

 

そのために、食品企業の加工食品、調理済み食品、そしてレストランでの提供食品についても塩分削減を図るためのガイドラインを出しているのことです。

 

畝山さんが記事の最後に書かれているように、「基本的にはトランス脂肪酸と同じような話なのだが、日本人にとってはより重大なこのニュースが日本でどう報道されるだろう?多分トランス脂肪酸ほど報道されないと思う。」

トランス脂肪酸についてのアメリカの施策等は喜び勇んで(?)報道する日本メディアもこの件は多分無視に近いでしょう。

 

文中にあるように、アメリカなどでの食塩摂取量目標はナトリウムとして3g,食塩にしては約5gとなります。

しかし、日本では目標値自体がかなり高い食塩として8g、摂取量実態は10g以上と言われています。

 

相も変わらず「和食はヘルシー」という大合唱が続いていますが、低脂肪、食物繊維豊富という点ではそういうことが言えるとしても、塩分過多は紛れも無い事実です。

その点を是正する努力、少なくとも事実として取り上げ報道する姿勢がなければとても世界進出などは無理でしょう。