今回の賀茂川さんブログ最新記事は「シェール革命の終焉」言うまでもなくシェールガス・シェールオイルなどのシェール(頁岩)に強く結びついた石油成分の抽出で一時これで石油供給はもう大丈夫とばかりの宣伝がなされていたものが早くも限界が近づいたという話です。http://kamogawakosuke.info/2015/07/09/no-1117-%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%81%AE%E7%B5%82%E7%84%89/#more-5357
結局、シェール革命なるものはアメリカが各国からの資金を吸い上げる陰謀だったというのが賀茂川さんの意見です。
もちろん私もここで再三取り上げていたように、今回のブームは原油価格が高騰したために、計算上は原油と引き合うかのように見えていたシェール石油成分の開発に飛びついただけの話で、もともとエネルギー収支的に合うはずもない話ですのでこうなるのは言うまでもないことでした。
賀茂川さん記事にあるように、昨年の原油生産量はアメリカが一位となったのですが、同時に生産量が激減しつつあるというものです。もちろん、シェールの中に石油成分が残っているのは間違いのないことですが、それを無理やり抽出したところで供給危機に対処できるはずもありません。しかし、これでエネルギー問題解決と宣言したのはエネルギー供給会社の関係者だけでなく、オバマ大統領もその一人でした。彼がこういった内幕を知らないはずもなく、その上での発言であるならばその裏を見なければなりません。
このシェール革命で大打撃を受けたのはロシアです。ロシアは依然として原油やガスなどの天然資源の供給のみが主産業と言う状況が続いていますが、それはヨーロッパ各国の口を封じるだけの影響力を持っていました。
おりから、ウクライナで大きな衝突が起こっている最中で、このエネルギー戦争も起こったとみるべきでしょう。
このようなオバマの戦略に、訳も分からぬまま乗せられて巨額の投資をし、それが消え去って損失となった日本の多くの企業が馬鹿を見たということでしょう。いや、馬鹿を見たのではなく、もともと馬鹿だっただけなんですが。