爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「地雷語!社会人が決して使ってはいけない42の言葉」中山マコト著

マーケティングリサーチの世界からコピーライターにも進出という中山さんが、よく仕事で知り合う人達(若干軽めの人が多いのでは)が使う言葉で気になる、というより一発で相手が嫌になるような言葉が蔓延しているのを例を挙げて解説されたというものです。

中味を見てみると、しょっちゅう使われるような言葉ばかりで、自分でも使ったこともあるかもというのもあります。確かに、使う方はそこまで気にしなくても、頻繁に言われてみれば相当嫌になるようなものかも知れません。
中山さんによると「あなたはあなたの発する言葉で評価されている」ということです。家族や親友なら裏の気持ちまでわかっても、仕事で出会う人にはまず言葉で判断というのは誰でも同様でしょうから、この指摘は当然なんでしょう。

「人脈」という言葉も特に若い社会人などで頻繁に使われているようです。これは私自身も聞いて違和感を覚えていた言葉でもあり、著者の指摘はもっともです。たかが名刺を貰っただけで「人脈」と言われたらたまったもんじゃないというところでしょうか。こういう言葉を簡単に使う人は「この若造」と思われても仕方がないという著者のご意見に賛成です。

「見積もりだけでも出させてください」という連中には私も会社在職中にはよく出会いました。こういう人達を「業者」というのも著者は批判していましたが。それでも「業者」と呼びたくなります。「見積もりだけ出すという行為はコスト競争しかできないということを言っているに等しいことです。まあ中味で勝負できる人は少ないのでしょうが。

「差別化」というのも多いですね。昔居た会社でも商品や技術開発などで頻繁に飛び交っていました。やはり著者に言わせれば本質的な価値で差をつけようという本来の姿勢ではなく小手先だということがすぐ透けて見えるということのようです。おっしゃるとおりです。

「今度飲みにいきましょう」というのもよく聞きますが、実際に行くことはほとんどないようです。それでいて言われた方はやはりその可能性について考えてしまうので、余計な神経を使わせられます。本当にその気があるのなら、「幹事は私がやりますからどうでしょうか」と言うべきだというご意見でした。これまた、賛成です。

言われてみればごもっともという意見が多いようで、参考にはなったのですがこちらはもはや半引退の身の上ですので、あまり使う機会がありそうもないのは残念です。