爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「原子力と環境」中村政雄著

読売新聞の科学関係の記者などを勤められた中村さんが2006年に出した本ですので、当然ながら福島原発事故については考慮されておらず、今となっては何ともという内容になっています。
まあ温暖化についても何の疑問も無く受け入れているのは仕方の無いことかもしれません。石油などの化石燃料供給不安についてはよく気がついたと思いますが、それに対するに自然エネルギーはダメということも分かった点はそこそこ評価はできます。
しかし、それに対して結局原子力しかないという結論になったということは、現在はどう思っているのでしょうか。
なお、最後の章でまとめに入ってからの文化的認識はマスコミ的というか、実に浅い認識と言わざるを得ません。単純に日本の多神教崇拝が良いとか、江戸時代の完全リサイクルとか、宗教戦争がなかったとか、ちょっとどうかと思います。