10月31日のハロウィンを前に、すでに東京渋谷では仮装した若者が集まって騒ぐということになっています。
ハロウィンについては、前にも少しふれたようにキリスト教の行事ではなく、古代ケルト人の風習が残っているということです。
ウィキペディアで見てみると、ほとんどのキリスト教の会派では無視あるいは禁止、ヨーロッパのほとんど(カトリック、プロテスタント)や、ロシア、アジア(東方教会)などのキリスト教徒もハロウィンとしての行事は行わず、ほぼ同時期の諸聖人の日という行事を実施しているそうです。
古代ケルト人の影響の強い、アイルランドやウェールズなどでその風習が続けられ、そこからの移民が多かったアメリカでさらに続けられてきたという経緯があるようです。
近年になって、アメリカの風習がその影響の強い(アメリカかぶれの)日本などに伝染してきたようです。
日本で流行してきたのは、ごく最近であり、例によって儲け口を探すのに一所懸命の業界や、町おこしとやらに懸命でなんにでも手を出す商店街などに目を付けられました。
アメリカの状況は部分的には知られているでしょうが、子供がお菓子をねだって近所の家を訪ねるというもので、大人が仮装してバカ騒ぎというのはあちらでもニューヨークなど都会の部分的な現象のようです。
(そう言えばこの時期に射殺された日本人留学生もいました)
さて、世界のハロウィン現状はこういったものですが、問題は日本の現況です。
各地の商店街の町おこしの一環の事業にまで、目くじらを立てようとは言いませんが、連日報道される、東京の渋谷の様子はかなり憂慮される問題です。
ハロウィンなる行事自体にもほとんどの人はこれまでも関心もなく、したがって報道されるような騒乱状態には極めて厳しい見方をするでしょう。
そういった社会の雰囲気を良いことに、このような状態が続けば、その対策をしなければならないという、公安当局の取り締まりにも世論の後押しが付いてしまいます。
おそらく、渋谷駅前への立ち入りまではすぐには禁止はできないでしょうが、持ち物の検査、行動の制限、そして騒乱行動をした者の即時検挙といった方向に進んでいくでしょう。
さらに進めば、その前後数日の駅前広場立ち入り禁止といったことにもなるかもしれません。
そして、渋谷に集まれなくなった人々が別の場所に行けばそこも取り締まるということになれば、日本中が集会禁止といった状況にもなりかねません。
このような騒ぎは取締当局にとっては権力増強の好機ともなりうるものです。
だからといって、自粛しろとも言えませんが。