電力の供給と言う問題がまた大きな論点となっている現在、電気事業の最初、戦後の混乱期のたて直し、というこれまでの大きな転換点を民間事業として成り立つように奮闘した、松永安左エ門を中心に経済史に詳しい佐高さんが活き活きと記したものです。
私利私欲のために民間事業を行っているというのは一つの見方ですが、それを避けると称して国家事業化するというのは結局官僚の私利私欲であると言うのが本質ということです。
これは電力業界だけにとどまらず、多くの業種に共通した問題でしょう。
しかし、戦後九電力体制を作り出し民間事業として進めたはずが、東京電力を初めとしてそれぞれが官僚化してしまい、大問題を引き起こしてしまったというのは必然だったのでしょうか。