世界には「確率」があふれています。
天気予報の「降水確率」、宝くじの当選確率。
失業率や出生率も確率です。(と本書では扱っています。ちょっと疑問もありますが)
確率とは「ある事象が起こる割合」のことです。
本書では様々な確率を紹介しています。
ということなのですが、「事象の起こる割合」と「現状のその事象の割合」とはちょっと違うように感じるのですが。
たとえば、「20代女性が社内恋愛する確率は38%」とされていますが、その調査方法はあくまでもアンケートで調べた現状です。
「20代女性が社内恋愛している割合」であれば問題ないのですが、それを「確率」と言われるとちょっと私の語感とは異なります。
まあ、語感はともかく、内容の方へ。
双子の生まれる確率は、1.9%だそうです。
なお、本書では人種に関係はないとされていますが、少し前の調査では一卵性双生児誕生の確率は同様であるものの、二卵性の場合はかなり差があり、黒人で高く日本人では低いという結果があったと思います。
ギャンブルで損をする確率は100%ということです。
これは賭けた金額に対して支払金額総額がパチンコなどでは80%、競馬などで75%と、還元率が低いことから言っているのですが、100%ということはないですよね。
ビギナーズラックというもので当たり、それで勝ち逃げするという人も絶対に居ないとは限らないので、99%程度にしておけば間違いない所でしょう。
なお、確率を出す場合の「何に対しての比率か」すなわち母集団として何を取るかが問題となりますが、それがやや不明確なものもありました。
血液型による蚊に刺されやすさの違いとして、O型は78.5%、A型は45.3%とありますが、「何の78.5%か」が良く分かりません。
もしも「生涯で蚊に刺される確率」であれば、そんなに低いわけはないでしょう。
私はA型血液型ですが、毎日のように蚊に刺されています。
まあ、厳密さと言う面では少し疑問もあるものでしたが、気楽に読むべき本なのでしょう。