近藤邦明さんの「環境問題を考える」というサイトは以前から大変参考にさせて頂いているところですが、そこの最新記事でSDGsの欺瞞性を批判した中で、水素について書かれている部分は非常に面白いものでした。
(上記の記事引用で表題が違っていますが、目的のところが開くようです)
水素に関して書かれている前半で、水素製造に大量のエネルギーを使うことのバカバカしさは当然の話ですが、後半の自動車に積み込む場合の問題点は興味深いものです。
トヨタが従来の水素を燃料電池に使うタイプではなく、エンジンで燃焼させる水素エンジン車に注力しているのですが、これもどうやらまったく実用性が乏しいものだということです。
水素を燃料として使うためには圧縮した状態でタンクに充填しなければならないのですが、それが700気圧が必要とのことです。
相当な耐圧容器が必要となるのですが、それほど圧縮したとしても単位体積あたりのエネルギー密度はガソリンの4分の1以下だとか。
すなわち、同じだけのエネルギー量を搭載するためにはガソリンの4倍のタンク、それも耐圧性能の高い重いタンクを必要とするということです。
昨年開かれた自動車耐久レースにトヨタの水素エンジン車が参戦したということはCMでも盛んに流されましたが、その結果はほとんど話題にもなりませんでした。
しかし50㎞に一度ピットインしなければならないという状況で惨敗だったそうです。
まあ現状ではほとんど実用性は無し、今後も見通しは暗いということです。
しかし700気圧の燃料ってタンクの耐圧性も厳しいでしょうが、ステーションでの注入も大変な機械と作業性なんじゃないでしょうか。