爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「防衛費増」はもう決定事項なのか。本当に「防衛力増」につながるかも怪しい。

世界情勢緊張を良い口実に防衛費を増やそうという自民党の動きは激しく、もはや決定事項かのように振る舞っています。

mainichi.jp

国の財政などは顧みることも無く、ただただ防衛費総額を増やすことだけに集中しているようです。

 

何度も書いていますが、もしも軍事費を国債で賄うようになればその国は戦争に向かうしかありません。(そして敗けて国も国民もおしまいというシナリオです)

コロナ禍の緊急財政出動国債大増発に慣らされてしまったのを好機としたか、ここでやってしまえと言わんばかりの行動です。

 

国家財政をすべて軍事に向ければどうなるか。

北朝鮮を見れば明白でしょう。

国民の多くが窮乏し餓死者すら出るという中で、おそらく1本数十億円はするとみられるミサイルを立て続けに発射する。

軍事力を見せつけたいのでしょうが、その裏で国民経済はますます疲弊していくでしょう。

もはや反対の声を上げることすらできなくなった北朝鮮でもいつかは国家体制自体が崩れるのではないかと思います。

 

日本がすぐにそこまで行くことはないでしょうが、それでも軍事費を増した分は確実に他の多くの部分にしわ寄せが来るでしょう。

そのように徐々に窮乏していく国など、守る価値もなくなっていくのでしょう。

国民の間に「こんな国なら某国に占領してもらった方がマシ」などという観念が広がったらどうするのか。

 

そして、そもそも「防衛費増」は声高に言われますが、どのような「防衛力増」が必要かということがどうも正面に出てきません。

どうせ、アメリカの軍需産業製の高価な兵器を買うだけが目的なのでしょうが、そこまでしてアメリカに貢いでも本当の危機に米軍が参戦するかも怪しいものです。

ウクライナの教訓で軍事費増と言っていますが、本当のウクライナの教訓は別のところにありそうです。

さらにこのように高額の投資をして買った兵器も本当に日本の自衛隊が使うことになるのか。

下手をすると米軍の下請けで言われるままに自衛隊が動かすだけになるかもしれません。

本当の「自主防衛」ならばまだ存在価値があるかもしれませんが、それすら満たすとは言えないものです。

 

本当に「自らを守る国」になりたいのであれば、まず日本防衛の主導権を日本政府自らが取る事。それが無ければただの米軍の下請け、悪くすれば弾除けに過ぎません。

それもできずにただただ防衛費増というのは単に米軍の装備の肩代わりに過ぎないのでしょう。

 

なお、NHK世論調査というものが出ていました。

www3.nhk.or.jp

なんと防衛費増額「賛成」が55%。

どうせ何らかの誘導質問なのでしょうが、それにしてもこれほど多くの賛成とは。

政府政権が腐れ切っていると思っていますが、それ以前に国民がおかしくなっているようです。

もう年寄りは地獄を見る前に寿命が尽きて死ぬことを望む方が良いのでしょうか。