爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

ザポロジエ原発を攻撃しているのは誰なのか。

ウクライナザポリージャ原発(ザポロジエ、どっちがどっちやら分かりません)に砲撃などが加えられ、原発に危機が迫るとしてIAEAが監視チームを派遣したということで、現在は何とか原発内に入っているようです。

 

この原発に対する攻撃がどちらのものか、ロシア・ウクライナ双方ともに相手方だと主張しています。

しかし欧米系のメディアは当然ながら完全にロシアの攻撃と断じておりそれに準じた日本メディアもそうの傾向が色濃くなっています。

中には「ウクライナが自国内の原発を攻撃するはずもない」と簡単に言い切っている人もいますが果たしてそうでしょうか。

 

現在、原発を掌握、すなわち軍を駐留させているのはロシア軍です。

さらにザポリージャ原発のある場所も南部のロシア側の諸州の境界あたり。

www.asahi.com

引用した朝日新聞の記事にある地図を見ても、南部の親ロシア側支配地域のすぐ近くにあります。

 

しかももしも原発が被災し放射能が拡散した場合、現在の風向では南西側に広がるわけで、ロシア支配地域やその先のロシア領内に多くが広がると考えられます。

 

いくらロシアがバカでも、そこまで危ないことをやるかどうか。

まあかなり愚劣で低レベルであることは間違いないでしょうが、原発に駐留している部隊だけなら原発事故後すぐに逃げ出すことはできるでしょうが、その付近に数多く住んでいるロシア系住民をすべて避難させるのは困難でしょう。

 

かといってウクライナ側の攻撃かと言うとそれにも確証は持てません。

ただし、こういった感覚も福島原発事故を知っている日本人ならではかもしれず、よく分かっていないロシアやウクライナは認識していないかもしれません。

 

まあどちらにせよ、おそらくは原発に直接は被害がないようにギリギリを狙った攻撃でしょうが、狙いなどは外れる危険性がありどうなるか分かったものじゃありません。

IAEAは少なくとも公平を装うでしょうからその働きに期待するばかりです。