西九州新幹線の一部開業の9月23日まであとわずかとなりました。
開業部分はわずか66㎞、「日本一短い新幹線」となるわけですが、前途多難ではあるようです。
九州新幹線新鳥栖から分岐して長崎までのルートですが、完成するのはその先端の部分、武雄温泉から長崎までしかありません。
そこまでは在来線のまま、武雄温泉で新幹線に乗り換えることになります。
それでも乗り換え時間まで含めても従来より30分短い1時間20分で博多長崎間を結ぶということです。
実はこの先端部分のみ先行開業というのは、かつて九州新幹線でも行われたものです。
博多から鹿児島中央までの工事が進められましたが、新八代から鹿児島中央までの部分が先に完成したのでその部分だけ先行開業しました。
博多から新八代までは在来線の特急をこれまで通り運行させ(ただし名前だけは”リレーつばめ”)新八代でホームの両側で乗り換えさせるという手法で乗り換え時間を最小に抑えて運行しました。
その経験もあり乗り換えの手間は極めて小さく抑えられるという自信がJRにはあるのでしょう。
しかし九州新幹線の時との最大の違いは、「残りの区間の完成が見えない」ということです。
中間の佐賀県の抵抗が厳しく、まだルートすら決まっていません。
そうなると当分の間、乗り換え運行という不自然な状態が続くことになります。
30分時間短縮のためには特急料金の新幹線分の負担増もあるでしょう。
なお、上記の毎日新聞のネット記事は「有料配信」で、肝心の「JRの秘策」の部分は読むことができませんが、まあ大した「秘策」があるはずもありません。
コロナ禍で観光客の総数の比較がやりにくいのが好都合?でしょうか。
コロナ禍からの回復があればそれを新幹線効果と言いくるめて宣伝しそうです。