現在放送中のNHKの朝の連続テレビ小説で、1970年代の新聞社のシーンが出ていますが、そこで「史実と全く異なり」タバコを吸うシーンが全く出てこないということが話題になっているようです。
現在ではオフィスで喫煙などは考えられない状況なのでしょうが、かつては仕事をしながら喫煙ということも普通でした。
2003年に健康増進法、2018年に改正健康増進法が成立し、受動喫煙防止の観点から喫煙場所は厳しく制限されるようになりました。
しかし1973年の時点では全くそのようなことはなく、特に新聞社や出版社などでは自分の机の上に灰皿を置いて吸いながら仕事というのが普通だったのでしょう。
上記記事中にも、最近のドラマでは設定が昔のものであっても喫煙シーンは無しというのが一般的になっているとあります。
2019年の大河ドラマ「いだてん」では特に喫煙癖が顕著だった登場人物の喫煙シーンを出したところ、公益社団法人受動喫煙防止機構がNHKに抗議、NHKはその人物のキャラクター描写で不可欠と答えたものの必要最小限に止めると答えたそうです。
このような社会情勢ではあえて喫煙シーンを入れて描写することはないという判断なのですが、当時を知るものとしては何か違うなという思いになります。
私が会社に入社したのはやはり同じ頃の1978年、当時は休憩所や事務所は煙もうもうという状況でした。
さすがに工場現場は火気厳禁、喫煙は絶対禁止だったのでその反動か休憩時間に休憩室に入ると一斉にタバコに火をつけていたものです。
会議中も皆喫煙しながらということで、私は吸わなかったのですが会議があると服がタバコ臭くなりました。
良いことではないのでしょうが、時代の雰囲気を形作る一つではあったのでしょう。