内田樹さんのブログ「研究室」で「勇気について」という話が掲載されました。
「今の日本人に一番足りないものは」と問われて答えたのが「勇気」だということです。
勇気を十分に持っていた時代があったかどうかは分かりませんが、1950年代の少年は少なくとも勇気を持ちたいと考えていました。
それは人と違ったことを言う勇気を持てなかったために大変なことになった戦時中のことを反省した大人たちに教えられたことだったからです。
当時はそれに続いて、「正直と親切」が挙げられた。
「勇気・正直・親切」がセットの徳目でした。
それが変わってきたのが、「少年ジャンプ」のせいだというのは冗談交じりでしょうが、そこでは「友情・努力・勝利」が言われていました。
確かにその代表的なマンガから読み取れるのはそれでしょう。
そして、友情と勇気とは相性が悪いということです。
孤立を恐れない勇気というものとは友情は一つ所に収まらないのでしょうか。
結局、今の世の中はおそらく戦前の雰囲気をそのまま感じられるものになっているのかもしれません。
私もブログの中では孤立を恐れず独自の主張をしていこうとしているつもりですが、実際の生活の中ではとてもそのようなことを周囲に話す勇気はありません。