爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

熊本県産アサリ原産地偽装問題続報

熊本県産」と表示されたアサリの中に大量に外国産が混じっていたという問題で、さすがに熊本県の地元では大きな扱いのニュースとなっており、熊本日日新聞では数面に渡って記事がいくつも書かれています。

 

やはり問題は「畜養」と言われる手法を許す制度であり、海外から持ってきた稚貝を熊本県内の浜辺に散布して大きくなってから出荷した場合、熊本県内の畜養期間の方が長ければ熊本県産としてよいとする表示制度にあるようです。

 

熊本県北の海岸ではトラックで大量に稚貝を搬入し海岸に下ろしている光景がよく見られたそうですが、そこから再度採集して出荷するまでの畜養期間というものが実は明確にすることができません。

そのため、実際には外国産稚貝を下ろしてもすぐに集めて出荷、それでも畜養期間は長いという記録を捏造したという疑いもあるようです。

 

このような実態は「畜養業者」や「販売業者」が関わったものですが、海岸の漁場を管理する漁協も無関係ではないのではないかという疑いもあり、漁協に業者から「漁場使用料」が払われており、それが漁協の大きな収入源になっているという話もあります。

 

熊本県庁では、アサリだけにとどまらず、「熊本県産」の物品に対する信頼性が失われかねないとの危機感を持っているようです。

 

畜養という手法自体を禁止することは、他の魚介類の養殖も同様ですからできないことでしょうが、管理をきちんとする必要はあるでしょう。