爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「イギリスでは”はかり売り店”が急増」、良いことだとは思うけれど心配も。

NHKの朝のニュースを見ていたら、イギリスではこのところ”はかり売り”の店が急増しており、全英ですでに400店を越えているということです。

映像を見ると、食品や調味料、酒の他に石鹸やシャンプーなど、すべての品物がディスペンサーに入れられており、客は持参した容器の重量を店員が測った後にセルフサービスで必要量を入れてまた重さを測って会計という手順のようです。

 

現在の社会では販売の際の包装や容器というものが多用され、ほとんどがプラスチックで再利用もされずに一回で捨てられるということから大きな問題となっています。

「客が持参した容器にはかり売り」であればこの使い捨て容器はほとんど不要となり、ゴミも減らせるのは確かです。

まあ「最新の販売形態」なんでしょうが、私らのような年寄りから見れば「以前は皆そうだった」ように思えますが。

 

ただし、不安要素もかなりあります。

 

とにかく多くが食品ですので、食品衛生というものが気になるところです。

現在の容器包装過多状態は、資源の面から言えば非常にまずいことなのですが、こと「食品衛生」に限って言えばかなり理想に近い状況です。

とにかく、食品を小売店や消費者の手に触れないように保つことができるということで、これまでの食品汚染の問題の主要部を抑えることができました。

これは、「食品衛生の責任者」を食品加工業者にに限定できるという意味でも大きなものです。

つまり、「開封さえしていなければその食品の責任は製造者にある」ということですので、分かりやすい話になっています。

 

上記のイギリスの店の例でも、製品を出す操作は消費者のセルフサービスです。

もしも異常があった場合にどこに責任があるのかも明確ではありません。

消費者の操作による異常発生もかなり多いことが予測できます。

そもそも、こういった事例の場合に異常が起きるのは持参した容器がもともと汚れていたということも多いはずです。

それをきちんと認識できず、買ってきた商品に異物が入っていたとしてクレームということも多発しそうです。

クレームで済むならまだ良いのですが、食品の場合は食中毒などの危険性もあり得るところです。

 

資源の保護と食品衛生、両立するのはかなり大変なことのようです。