爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

忽那賢志さんの記事より「飲めるコロナ治療薬モルヌピラビル」

新型コロナウイルス感染症についての数少ない情報源の一つである、感染症専門家忽那賢志さんが、メルク社が開発している新型コロナウイルス感染症の治療薬「モルヌピラビル」について解説記事を公表していました。

news.yahoo.co.jp

死亡患者を50%減少させたという結果だけは聞いていましたが、どのような開発段階なのか、どういった薬効があるのか、分かっていませんでした。

 

モルヌピラビルはエモリ―大学のベンチャー企業がインフルエンザ治療薬として開発したもので、現在ではリッジバック社という会社とメルクが共同で開発を進めているそうです。

第1相試験で安全性が、第2a相試験で抗ウイルス効果が検証され、さらに第2,3相試験で希望する患者に投与量を変えて効果を見たということで、その中間報告で800㎎を1日2回、5日間投与という方法がもっとも効果があり、入院と死亡のリスクを半減させるというところまで確かめられたということです。

 

今後、メルク社はアメリFDAに対して緊急使用を求める手続きを開始し、それが通れば日本でも同様の手続きを行い年内にも使用可能となるかもしれないとか。

 

このモルヌピラビルは経口薬であり、これまでに使われている抗体カクテル療法薬やモノクローナル抗体薬が点滴薬であるのに比べて非常に使いやすいという利点があります。

ただし、とは言っても誰もが使えるというものではなく、「発症後5日以内の軽症および中等症状患者」で「1つ以上の重症化リスクがある」患者に医師が投与することとなります。

また、まだ生産量が少ないため5日間投与分で8万円ほどになるとか。

いずれは大量生産できれば価格は下がると思いますが。

 

かなり期待の持てるものではないかと思います。