時々ツイッターを覗いていますが、今日は「レア鳥から揚げ」というのが大きな話題になっていました。
テレビ番組で放映されたようですが、店主は保健所の指導もクリアしたと自信を持っているようです。
カンピロバクターによる食中毒については、ここでも繰り返し触れていますが、その一番の誤解点は「新鮮な鳥なら大丈夫」ということです。
出演した芸人も鶏肉はすごく新鮮に見えたと言っています。
しかし、実際には屠殺解体直後がもっともカンピロバクター存在量が多く、それから徐々に減っていくのです。
つまり、もしも肉の中にカンピロバクターが残っていたら、「新鮮な時が一番危険」だということです。
記事内の保健所のコメントでは「カンピロバクターは鳥が生きている時に存在している」とありますが、その点を唐揚げ屋に十分に理解させられていないのでは。
店主のコメントで「これまで食中毒は一度も無い」って、菌の特性も知らずに客の身体を使って臨床試験をやってるのか。
まあ、鶏の塊肉を使っての唐揚ですから、その中心部までカンピロバクターが入り込んでいるというのは非常にまれな例でしょうし、これまではたまたま大丈夫だったというのもあり得る話でしょう。
しかし、記事中に書かれていた店主が話す「保健所の指導」というものと、保健所側の見解が大きく離れているのが興味深い。
結局は、何を説明しても相手がある観念に固まっていると聞こえ方も違ってくるのでしょう。
私の在職中の経験でも、「役所の話したことは、役人が帰った直後に文書にしておけ」ということでした。
そして、その日時から相手の名前、こちらの対応者の名前と記録者署名を付けて、一つのファイルにまとめておいたものです。
そうでもしなければ、何かあった時にはこちらの聞き間違いで済まされます。