新型コロナウイルス感染が収まらない中、その対策が厳しく取られることにより、インフルエンザなどの流行が抑えられているということですが、それでも「ノロウイルス感染」は増加しているということです。
NHK北海道のニュースと言うことですが、テレビニュースはそのうち消えてしまいますので、内容を少し引用しておきます。
北海道内のノロウイルス感染者数はこの5年でもっとも多いものとなっています。
昨年は学校などの休校もあったために少し減っていたのですが、今年は再開しているためにさらに増えたようです。
専門かも指摘しているように、ノロウイルス殺菌にはアルコールは無効と言われており、次亜塩素酸ナトリウムなどでの殺菌が必要です。
新型コロナウイルスへの対応として「殺菌」が強調されていますが、そこでは多くの場合「アルコール製剤」が使われています。
これは、このウイルスなどには脂溶性の外膜(エンベロープ)という膜があり、それがアルコールによって壊されるためにウイルスの不活化が起きるためです。
一方、ノロウイルスなどではエンベロープが無いため、アルコールが作用しにくいということです。
このあたりの解説は次のサイトが分かりやすく、きれいなイラストもあるのでお勧めです。
ノロウイルスの流行が盛んだった頃には、この事実が強調され「アルコール製剤は無効だから次亜塩素酸ナトリウムを使う」ということが推奨されていました。
しかし、新型コロナウイルスにはアルコールが効くため現在ではそちらの対策がほとんどとなっています。
アルコール製剤は噴霧してもすぐに蒸発し後に残らないため使いやすいということも影響しているのでしょう。
ただし、ノロウイルスの多くは手指から口への侵入ですから、手洗いの重要性は新型コロナウイルス以上のものがあります。
特に食事の調理や喫食にあたっての十分な手洗いを行えば、コロナ対応にもなり有効でしょう。