爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「2050年脱炭素可能」自然エネルギー財団が分析結果を発表

自然エネルギー財団が、ドイツのシンクタンクフィンランドの大学との共同研究で、日本の2050年の脱炭素が可能という結果が出たと発表しました。

this.kiji.is自然エネルギー財団とは、ソフトバンク孫正義さんが設立したもので、そのメンバーにはスウェーデンのエネルギー庁の元長官も加わっているということで、ヨーロッパの研究機関との研究となったのでしょうか。

 

しかし、「技術の導入可能性とコスト」から試算したということで、もちろん「現在技術と現在のコスト」ではないのはもちろんです。

もっと科学者たちががんばって技術を上げればということを前提としているのでしょう。

 

50年には太陽光発電で48%、風力発電で36%をカバーするという、期待だけの予測です。

 

さらに、電力需要は省エネルギーが進むために54%減少するとしています。

現在の、移動燃料用、加熱用の化石燃料分がすべて電力にかかってくることを本当に計算に入れているのか極めて怪しいものでしょう。

 

他の予測では、自動車などの電気化で充電用電力が必要なために、電力需要が今より拡大するというものもありますが、そちらの方がよほど真実味があります。

 

さらに、太陽光発電風力発電の増大で必要となる資源についての考察もすっぽりと抜けているようです。

これらの建設のためにも膨大な鉄やプラスチック(???)、レアメタルが必要なはずですが、それらの確保が本当にできると思っているのか。

 

こういった極楽予測を言いっぱなし、討議する場もないのはどうしたものでしょう。