爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「敵基地攻撃能力」と「戦争はしてはいけない」が並立する奇観。

NHK世論調査、また質問設定の疑問やら誘導尋問の疑惑やらありそうですが、今回の結果ではまだ内閣支持率が37%もあるというのもさることながら、「相手の領域内でも攻撃を阻止する能力を持つべきだ」が50%ということに驚きです。

 

この引用元はすぐに消えるでしょうから、次に問題の部分を引用しておきます。

 

新たな安全保障戦略をめぐり、政府は「相手の領域内でも攻撃を阻止する能力」の保有を含めて検討するよう求める自民党の提言を踏まえ、来月末をめどに一定の方向性を示す方針です。

こうした能力を持つべきだと思うかどうか尋ねたところ「持つべきだ」が50%、「持つべきではない」が27%、「わからない、無回答」が23%でした。

まあ、この文章を見て「相手国の基地を攻撃する能力」のことであることが分からない人間に聞いているのかどうかは知りませんが、どうでしょう。

 

さて、例年通り「戦争を考える時期」に入っており、テレビや新聞などでも盛んにそれに関する番組をやっています。

「戦争は絶対にいけない」という意見以外のものは見られないようですが、これと「敵基地攻撃能力」がどう関わってくるのでしょうか。

 

私も毎年この時期にはこれに関する一文を掲載しています。

おととしの8月15日に書いたものが比較的まとまっていました。

終戦の日に合わせて また「戦争はいけない」とは何かを問う - 爽風上々のブログ

ここでも書いたように「何をされても戦争はしない」ということは難しいだろうと思います。

それではどうすれば開戦の理由として納得できるだろうか。

そういうことを実際に考えてみたらどうでしょうか。

そして「抑止力」というものが何なのかも。

絶対に使わない「抑止力」などあり得ません。

使うぞ使うぞと脅しているのが「抑止力」であり、たまには使って見せるものでしょう。

上記のNHK世論調査で、敵基地攻撃能力にYESと答えた50%の人々は「戦争は絶対にいけない」と思っているのでしょうか。