爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

元宇宙飛行士という肩書に何か意味があるのか、「宇宙人は居る」と語る。

イランとアメリカとの戦争勃発の危機にあるこの時期に、こんなどうでも良いようなニュースを流す価値があるのかどうか、それだけでも疑問だったのに、それをさらに引用して「世界で反響」などと大げさな文句を書いているところもあります。

 

this.kiji.is”世界で反響「宇宙人はいる!」英国初の宇宙飛行士が断言”

 

という題だけでおかしいと思わない方がおかしいというようなものですが。

 

こう語ったヘレン・シャーマンは、イギリスで初の女性宇宙飛行士として1991年に宇宙に滞在したそうです。

その後は科学の教育者のかたわらアナウンサーもしているそうです。

したがって、世間から忘れ去られた人間というわけでもなく、これも穴埋め記事に作られたのかもしれません。

シャーマンさんは、イギリスの大手新聞社のインタビューに、「宇宙人は存在する。地球上にまぎれ込んでいるかもしれない」と回答。

「宇宙に生命があるか」と言われれば、あると言う方が正解のように思いますが、「宇宙人」というのが何を指すのか、それも不確実です。

 

もしかしたら、「宇宙に滞在したのが宇宙人なら、自分も宇宙人であり、それが地球上に帰ってきた(=紛れ込んでいる)」というジョークかと思いましたが、どうやら本気のようです。

 

正確な数は分かりませんが、宇宙の中には恒星が数千億、そのうち地球と同じような条件を備えたところがいくつかはあるでしょう。

有機物というものは地球だけではなく太陽系の中でも他に存在するようですから、他の星でも有機物から生命が生まれることもあったかもしれません。

それが多細胞になることも無いとは言えず、さらに進化することも無いとは言えず、「無いとは言えず」というばかりですが、本当だから仕方ありません。

 

ただし、地球で言うところの「昆虫や魚」まで生物が進化していたとしたら、それを「地球人」と呼ぶでしょうか。

数千万年前には哺乳類が現れていましたが、それを宇宙から見て「地球人」と認識したでしょうか。

おそらく、そんなことはないのでしょう。

 

あくまでも、このほんの数万年の間に急速に知性化した人間のようなものだけが「地球人」そして、それと同レベルとみなせるものがもしも宇宙に居れば「宇宙人」だというのがこの場合の「宇宙人はいるか」ということなのでしょう。

 

ここまで究極の限定をかけてしまえば、「そんな宇宙人はいない」という方が正しいでしょう。

しかも、その宇宙人が地球にやってきているとは。

 

問題はこんなアホらしいことを話したのが「元宇宙飛行士」というだけで、何か価値がある発言であるかのように取り上げるアホメディア(日本ばかりに「マスゴミ」があるわけではないということが分かります)の方にあります。

まさか彼女が宇宙に滞在中に宇宙人を見かけたとでも思っているのでしょうか。

そんなことを報道している暇があったら、イギリスのEU離脱や緊迫する中東情勢でもしっかり調べ直しなさい。